一週間後、中古ゲームショップにて、厚目が一人で興奮
していた。
「ん?こ、これはレアだ!カートリッジにおもちゃ屋の
値札が貼ってある!この値札は初めて見るから貴重だ!
おおお!こっちのソフトには箱に前の持ち主の名前がマ
ジックで書いてある!!と言う事は、このソフトは世界
中でこの一本だけだ!凄い、凄すぎる!!今日は根こそ
ぎ買いまくるぞお・・・。」
喪黒、その様子を店の外から覗く。
「どうやらあの方は、どんなソフトもコレクションの対
象に見える様になってしまったみたいですネ。恐らくあ
の方は、ゲームコレクターとしての人生を貫き通す事で
しょう。ゲームそのものは一切プレイせずとも。」
「現在世界中には、ゲームソフトと名の付く物は星の数
程あります。それら全てを集めようとしたら、途方もな
い手間とお金と時間がかかる事でしょう。ゲームは集め
るだけでなく、プレイしなければ意味がないとよく言わ
れますが、集める事自体がゲームと考えても、案外間違
いではないのかも知れません。いやはや、コレクター道
とは、非常に奥の深いものなのですネェ。
ホーッホッホッホッホッホッホッホッホッ・・・。」
ゲームコレクター
完
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