ゲームコレクター (その5) |
厚目が店から出ると、店の前に何者かが立っていた。 「厚目さん!!」 喪黒であった。その姿を見た厚目はビクついた。 「ああっ!も、喪黒さんっ!!」 喪黒は厚目の顔面に人指し指を突きつけた。 「アナタ約束を破りましたネ。集めたいという理由だけ でソフトを購入してはいけないと言った筈です!!」 「い、いやこれはその・・・ま、前から面白そうだなと 思っていたソフトで・・・その・・・たまたま安かった から・・・。」 「嘘をついてはいけません!!アナタは、ゲームコレク ターから再びゲーマーに戻るチャンスを、自らの手で放 棄してしまったのです!!そして、あのコレクターさん の期待を裏切ったのです!!」 「そそそ、そんなつもりでは・・・わ、わかりました。 こ、このゲーム、心行くまで楽しませて頂き・・・。」 「もう手おくれです!!こうなっては仕方ありません。 アナタには一生ゲームコレクターとして過ごして頂きま す。もはやアナタにはゲーマーとして生きる資格はあり ません。古今東西、あらゆるゲームソフトを集める事だ けに専念するのです。ア・ツ・メ・ル・ノ・デ・ス。」 ドーーーーーーン 「ひ、ひええええええええええええええええええ!!」 厚目の絶叫が辺りに響いた・・・。 |